当院では、コントロールが難しかったり、中等度〜重度の難治性ニキビの患者様に処方可能なニキビ治療薬を取り扱っています!
イソトレチノインと呼ばれるビタミンA誘導体の一種で、薬剤名をアクネトレントといいます。
欧米では古くから使われてきており治療ガイドラインでも推奨されています。(FDAに承認されていた実績もあります)
3ヶ月内服したビフォーアフターをみてみましょう!
嚢胞性の大きなニキビが多発し、顕著な毛穴の黒ずみや開大がみられましたが、、、頑張って内服していただき、3ヶ月でここまで綺麗になりました。
内服をはじめた当初、一時的にニキビが増えた時期もあったそうですが、乗り越えて、ここまで安定しました!
【効果】
①皮脂の分泌抑制
イソトレチノインは皮脂腺の活動を抑制するため、内服をはじめると皮脂の分泌がピタっと減ります!まさに劇的なまでの減り具合です。
体格や性別によっては効果がでるまでに時間がかかったり、容量を増やさないといけないこともありますが、、
それでも、一日中、皮脂がでていて、夕方はてかてかしていた!というかたや、あぶらとり紙がすぐに透明になってしまう、、というかたにもわかりやすいくらい皮脂が減ります。
また、皮脂の分泌をしなくなると皮脂腺自体は退縮していき、内服をやめたあとも、皮脂の分泌のあともどりは少ないです。
皮脂が減ると、、アクネ菌は増殖しにくいですし、炎症性ニキビも減ります。
②毛穴の汚れ改善
ニキビのかたは、毛穴が黒ずんだり広がってみえますね!?
その原因は皮膚の角化が亢進し、角質が毛穴にたまるからです。また、たまった角質は空気に触れて酸化され、黒ずみます。
この過剰な角化を抑制し、毛穴のつまりや汚れを改善できます。
③抗炎症作用による赤み軽減
炎症にかかわるサイトカインの産生を減少させたり、炎症細胞の活性化を抑制し、炎症を沈静化します。そのため、炎症をともなうニキビやいつまでも治らない赤いニキビ痕も軽減します。
赤いニキビ痕は強い炎症が続いている証拠です。
大抵このニキビ痕が炎症が続きつよい瘢痕になって凹凸をもたらすニキビ痕となり残ります。
、、、と、ニキビ治療のキモとなる点をカバーできるし、これだけ聞いていると良いことづくめですが、、、笑
副作用もありますので適応に注意しなければなりません!
胎児への影響が指摘されているため、妊婦さんには絶対禁忌です。
ビタミンAは脂溶性ビタミンのため、胎盤を通じて胎児へ移行する可能性があります。
また、授乳中のかた、妊活中の方、成長期のかた、テトラサイクリン系薬剤内服中の方、うつ病のかた、肝機能障害がある方、などは内服できません。
また、皮脂の分泌がピタっと止まるため、非常に乾燥します!
特に口周囲は乾燥が強くなるため十分保湿をお願いしています。
【内服方法、期間】
1日1回内服します。
約6か月は内服をしていただきますが、症状により、内服頻度を減らしたりしながら少しずつ離脱して減薬していきます。
なかなか治らないニキビ、皮脂でべたつく肌質でお悩みのかた、ぜひご相談ください。