お盆シーズンで、品川駅近辺で働く方々が休暇に入り、水を打ったような静けさです。
イーストワンタワー内のクリニックモールも一斉にお盆休暇に入り、唯一、当院だけオープンしています(笑)
さて明日8月15日は終戦記念日ですね。
昔は学校の課題で「戦争について」というテーマについて書いて来い、といわれれば
祖父母に話を聞いたり、身近に戦争のときの外傷や後遺症で苦しんでいる人がいたり,
20年前まで実家の庭には防空壕がありましたしね。
全く自分たちと縁のないものではないという感覚があったものですが。。。
5歳の長女に「戦争ってなに?」と聞かれてはっとしてしまいました。
ああ、この世代はテレビやネットの中での戦争や紛争を観る事はあっても
当事者であった人たちの話を聞く事もないのか・・・と思い言葉をつまらせてしまいました。
単に 戦争はいけないこと、怖いこと、危ないこと、と説明するのも手抜きだし
かといって、あんまり難しい言葉だらけでもフリーズしちゃうだろうし
小林よしのりさんの戦争論なら漫画だしわかりやすいので コレを使って説明してみようかな~(爆)
よしりん結構好きです。教科書的な王道じゃないけど!?まず漫画からなら入りやすいはず!!!
戦争と平和は反対語ではないこと、
戦争とは外交の手段のひとつであること、その反対語は「話し合い」であること。
平和とは状態を示す言葉であり、反対語は「混乱」であること。
戦争や戦後を乗り越えた世代はどんどん亡くなり世代交代してゆきますが
めちゃくちゃタフな人たちばかりだったこと、お盆のご先祖様をお迎えする時期に
一緒に伝えていけたらいいです。
もうひとつ、これもなかなかよかった絵本です。
題名からして号泣必須。「長いおるすばん」。
主人公の犬のランは、福島と思われる県で飼われていた犬です。
震災が起きて、家族は「必ず迎えにくるからね」とランに言い残して避難してしまいます。
ランはひとりで寂しい思いをしながらも仲間になってくれる家畜たちと
協力してご飯を探したり、生活できる場所を探したりしますが、
途中、鎖でつながれたまま亡くなっている動物や
小屋に閉じ込められたまま亡くなっている動物、
一緒に逃げたけれども飢えて亡くなってゆく動物、、、。
最後に防護服を着たボランティアにランは保護されるところで終わるのですが、、、
最愛のペットや大切な家畜を置いて避難しなければばらなかった人たちがいること、
簡単には迎えにいけなくなってしまった場所があること、防護服の意味、
残された動物たちの寂しさ、得体の知れないなにものかに徐々に囲い込まれていくような圧迫感、
絵本だけれどもとてもよく描かれている1冊だと思いました。
はじめは単に動物がたくさん出てくる話、だと思っていたようですが、長女の口数が
徐々に減ってきて「なんだか・・とても寂しくて怖い話だね」と神妙な顔をしていました。
今も飼い主さんの帰りを待っている動物がいるのかもしれない、と思うとただただ悲しいです。