アップデートの影響なのか・・・ブログの管理画面に入れない不具合が生じ、、すっかり時間が経過してしまいました。。。
気づけばイーストワンタワーにクリスマスツリーが!
wish for peace!のメッセージとともに周囲に優しい光を放つ素敵なツリーです。
(昔はちょっと他ではみられないユニークなデザインばかりだったんですけどね笑)
さて、今回はくぼみ目の治療の施術直前と直後を左右の経過とともにみていきましょう!
【施術前】
かなり上眼瞼にくぼみがめだつ患者様です。写真でも陰になるので暗い印象だったり、
厳しい印象にみえます。二重のラインも不安定になり、三重のように何本もラインが入ったり、
くぼみ部分で二重をつくるようになったりします。
また、朝はまだよいのですが夕方になるともっとくぼんでくる!と言うように日内変動がある場合も。
【右上眼瞼にヒアルロン酸0.6ml注入直後】
さきほどの施術前と比べて、右の上眼瞼のくぼみが浅くなり、
二重も本来の二重ラインがはっきりでてきましたね!
瞳孔中央部付近ではラインが不安定でシワっとしているところもありますが、
この程度は許容範囲内です。
注入していない左側との差が顕著です。
ここでご本人様に鏡をみていただきこの左右差を確認してもらいます。
「こんなに自分って くぼんでいたんですね!!」と驚きのコメント。
【このあと左上眼瞼にヒアルロン酸0.4ml注入直後】
左側は0.4mlで注入ストップとなりました。
まだくぼみは残存していますが、「少しものたりないかな??」と
思う程度でストップするのがコツです。
というのも、ヒアルロン酸製剤は水分を引き寄せる作用があるため、注入した直後より
時間経過がたったときに容量が増えたようになり、逆に重苦しくなった、
たるみが助長されたようにみえた、蜂に刺されたようにふくらんでみえた、などの
クレームにつながりやすいのです。
他部位以上にここのくぼみ目に関してはヒアルロン酸注入量は気持ち少な目で!
本当に足りないならばあとから追加すればよいだけですから!!
今回も右側は二重ラインが何本かシワがよっているようにみえますが、これも無理に追いかけないで
注入量をストップしているのはあとから形状が変わることを見越しております。
左側も同様に。
次回1ヶ月後再診の際にもう少し追加注入をするか決めていくことになります。
注入部位は上眼瞼の眼窩隔膜になります。
形成外科学会からシェーマを引用しました。。。すごい簡素なシェーマです・・・。。
【正常な眼瞼周囲の解剖】
【加齢性眼瞼下垂症の解剖】
比べていただくと、挙筋腱膜がのびて頭側へ偏移していますね。そうしてもれなく
眼窩隔膜内の脂肪組織も萎縮?したようにみえます。
この眼窩隔膜内にヒアルロン酸を注入していきます。
上眼瞼の眼窩脂肪は2つのコンパートメントにわかれていますが、大抵、内側・中央・外側・・・と
合計4か所くらいからバランスよく刺入してゆきます。
これは前回のJSAPSでも議題にあがっていたのですが、このくぼみ目の治療をするとなぜか
開瞼がよくなるケースが多いのです。あたかも眼瞼下垂のOPをされたかのように
「目の開きが良くなりました!」なんて感想をいただくのです。
きっと、眼窩隔膜内のボリュームが増すことで、尾側へと眼窩隔膜や眼窩脂肪が移動することで
正常な解剖学的位置にもどるからかな?と推測していました。
先日の学会では、「前葉と後葉の連動性を解除すると開瞼がよくなる」との解説がありました!!
※前葉(anterior lamella)は、皮膚と眼輪筋、後葉(posterior lamella)は瞼板、眼瞼挙筋、ミュラー筋、瞼結膜のことです。
確かに、眼瞼下垂の挙筋前転術をするつもりで展開していたら、皮膚と眼輪筋の一部を切除して、
眼窩隔膜から脂肪組織を摘出しただけでやたら開瞼がよくなったので挙筋前転をおこなわずにすんだ、
なんて症例、、、経験あるのです。
くぼみ目ヒアルロン酸で開瞼がよくなるように感じるのも、ヒアルロン酸という物質が介在することで、前葉と後葉の連動性が解除されるからかな、と思い至りました!
これから半年くらいかけてくぼみ目の治療症例を集める予定ですので、もし、
学会発表にご協力いただける患者様、いらっしゃったら毎週木曜日の入谷外来にお越しください。