お問い合わせ: (03) 5479-3388
品川駅近の皮膚科・形成外科・美容外科 Web Site

東京皮膚科・形成外科 入谷 英里ブログ

症例

遠方からの患者さん、注意してください。

今年の夏は、実母の弁膜症のオペがあったりしまして、医療機関、先生方、家族、、、いろいろな方に大変お世話になりました。

患者様には急な勤務変更でご迷惑をおかけしました。

そんなわけでわたしの夏は怒涛のスピードで過ぎ去り、残すはスライド作成のみ!、、、という時期に、やつはやってきましたよ。

伝説の迷走台風10号。

新幹線が運休したため、会場にはいけない。

(これで欠席だから、スライド作りはしなくていーんだ!と小躍りしたのは秘密です)

となると、学会側もぬかりなく、ビデオ発表なる手段を講じてくれまして。

はじめて、ビデオ録画を作成することに!

なにがすごいって、発表時間の二時間前に所定のサイトにアップロードできれば良いのです。

つまりは期限ギリギリまで調整できる、、、!これは、なんらかのトラブルで現地入りできなかった時などに普段から利用できると助かるシステム〜!

(さすがにシンポジウムはzoomをつかったオンライン形式だったようです。)

 

今回、発表した内容をかいつまんで。

マー◯ィーの法則ではありませんが、我々が診療してきて、「なぜに、この方に限って、起きてほしくない事象がおきるのだ!?」という

望ましくない結果が起きてしまうことがあります。

なにか共通項があるかな?

こういう患者さんには気を引き締めて注意しないといけないよね、というポイントってきっとあるんだろうな!?

、、、と 長年考えていまして。

そのなかで、当然といえば、当然なのですが、、、

遠方の患者さんには特に注意して診療にあたろう!!

と 思い、今回発表しました。

【気圧の変化に要注意!】

phonto

私たち人類は、だいたい平地の1気圧で生活しています。

飛行機も、機内の気圧を1気圧になるように、工夫されているのですが、、、だいたい10000メートルくらいの高さを飛んでいるとき、機内は0.8気圧くらいにやや低下しているんです。

健康なかただと、0.8気圧くらいの環境なら、代償機能が働くので、なんら変わらず過ごせていますが、、、結構、身体には負担がかかっているんです。

この0.8気圧って、だいたい標高2000メートルくらいの山にいるのときくらいらしいです!

で、気圧が下がると、人間、あちこちに負担がかかり、血中の酸素濃度も低くなり、、、

いろいろな病気を引き起こしやすくなります。

そのため、心血管系のトラブル発生率、耳鳴り、気分不快、めまい、などなど、、、平地より機内で起きやすいです!

(長時間座位のときには、エコノミークラス症候群なども引き起こされますね)

海外旅行客が日本で美容医療を受けて、帰国する、または、逆に、国内なかたが海外で美容医療を受けて、日本に帰国する、

こういった患者様を診るときには、この気圧変化に伴う負担に注意しなければなりません!

ちなみに、国内移動のかたなら大丈夫か、というと、そこも要注意!

実は調べてみて知ったのですが、

新幹線移動にも気圧変化があるのです!

もちろん飛行機ほどではありませんが、トンネルに入るときや、新幹線同士がすれ違うときに、気圧の変化は起きるのです。

海外旅行客のかた、、、飛行機から降りて、さっそく、京都やら日光やらあちこち移動するぞ!ってかなり過密なスケジュール組んでる方いますよね?!

また、全国あちこち移動してイベントに参加したりするような仕事のかたなども同じく注意が必要です。

記事の続きを読む

切開ハムラ法①術後2ヶ月の症例写真

なかなか撮影条件を合わせるのが難しくて(汗)やっとある程度、正確な写真が撮影できたのでアップできました、、、!

40代、男性。目の下のぷっくりした盛り上がりが目立つかたです。

これだけみると、さぞかし眼窩脂肪は多いのではないかと思われますが、、、実はそうではないんです!

16ECA599-AFB9-49D9-892B-8E1B69E96F51

斜位でみてみると、

D5EDA469-BB8E-47F0-B3B5-9F2630BCDFAB

↑マーキングされているエリアを触ると、脂肪組織はほぼなくて、すぐに上顎骨や頬骨が触知できます。

お顔にお肉がなくて、ゲソっとしたタイプであることがわかります。

眼球も突出してみえるタイプで、日本人に多いnegative vector orbitとよばれる構造をしています。ハムラ法の最も良い適応となる患者様です。

また、顔面骨の上1/3と比べると、頬骨はやや小さいのかな?といった印象のかたです。(レントゲンを撮影しているわけではないのですが。)

目の下が突出してみえるbaggy eye。

こちらは、膨らみをつくる成分と、凹み、陥凹をつくる成分とのバランスが崩れているために起こります。

86BA30CD-CB05-42F8-8BDD-2F35DEFA8381

膨らみをつくる成分には、眼窩脂肪と眼窩隔膜、眼輪筋、皮膚などがあります。

加齢による目の下のたるみはこの眼輪筋や眼窩隔膜がゆるんできていたり、皮膚ものびてきたり、、、といった老化現象のひとつです。

また、凹みをつくる成分とは、靭帯が骨膜にべたっとついている部分になります。

これは内側の溝ははtear trough,中央から外側にある溝はpalpebromalar grooveとよばれます。

大抵連続した半円形の凹みとして見えます。

そうして、今回の患者様のように、ゲソっとした構造のかたは、眼窩脂肪は多いわけではなくても、目の下の突出が顕著にみえてしまうのです!!

術中の細かい操作に関しては、次回のブログに書きますが、、、

ひとまず、術前と術後2か月の経過をみてみましょう!

正面像です。

89D6EDF7-057C-40BF-9295-ED184D8A0314

上方視です。

(正確な写真がなくて、こちらは術後1か月との比較です。)

919B3E01-5C11-4345-96D1-337602C6F43D

斜位です。

07F3C775-0FFE-4566-BC15-809845F042E4 EF48EED1-B755-4522-B712-8C18FF565D84

良い経過ですね!

かなり脂肪をとったのでは?と思われますが、、、実は摘出した脂肪量はたいしてとっていないのです!!↓

0E221EDD-4F5C-4A99-A3A8-4F4254BA06CC

あれだけ飛び出ていた目の下は、、、一体なんだったのでしょうか?!(^^)

次回、術中の操作も詳しく説明しますね!

【注意点】腫れ、内出血、左右差、兎眼、神経損傷、傷跡、外眼筋麻痺など

軟骨ピアスが埋まった!

· 形成外科 / Plasticsurgery, 症例 · No Comments · Eri Iritani

ピアストラブルの患者様は毎週のようにいらっしゃるのですが、、、

今回はちょっと珍しいです。

「軟骨ピアスが埋まってしまった!」

そんな症例です。

40691A8A-F3B3-48D1-9339-FBC97CC0C129

軟骨ピアス(耳輪部分)を1か月くらい前にあけたかたです。

一週間前にベッド部分が埋まってしまい、多忙につき、なかなか受診できないまま過ごしていたそうです。

炎症もおこしているのか周辺が少し赤くなってきています。

B46D48A3-08CB-4DF5-A9CB-490C3FA2CCC0

ピアスホールも閉鎖してしまったようですね。

これは自力で取り出すのは困難でしょう、、、

CAF11E11-125E-4B9C-B166-27AE2CAA106E

局所麻酔をして、小切開をいれ、埋まっていたピアスを取り出しました。

ベッド部分は確かに小さめですが、、

軟骨ピアスが埋まってしまうのは珍しいですね。

一旦、ピアスはおやすみとし、抗生剤で炎症を抑えます。

1ヶ月ほど、時間をおいてから、再度ピアスホールをあけるか相談していきます。

8月27日,8月29日は入谷外来はお休みとなります。

ご迷惑をおかけします。

【注意点】

腫れ、内出血、感染、アレルギー、ケロイド、ピアスホール閉鎖など

上眼瞼たるみとりから5年経過

ふと振り返ると品川での勤務、9年くらいしてるのかな?!

長いお付き合いの患者さま、、、結構いらっしゃいます。^ – ^

5年前に上眼瞼たるみとり手術をした患者様の経過を撮影できました!

当時、上眼瞼のたるみを気にされていたかたです。

術前、術直後の写真です。↓

9F1A2568-C16B-4A20-BE5B-A7ABE573A740

術後1週間のお写真と、、、

時は経過し、、5年経過したときのお写真です。↓

D6506BD3-746D-4A7B-8D1F-8F4AA46CCD53

撮影条件が異なっていて申し訳ありません。

外側のたるみが多少気にはなりますが、良い経過ですね!

むしろ現在は下眼瞼のたるみが気になります。^ ^

記事の続きを読む

視野に入ってくるできもの

· 形成外科 / Plasticsurgery, 症例 · No Comments · Eri Iritani

F1F5AFD9-CDDE-4E5D-BA7F-1BA709687E50

イーストワンタワーに夏きたる!

お盆シーズンも東京皮膚科形成外科は変わらず診療をしておりますので、

普段はなかなか思い切った施術ができないかたも、

普段は医療機関に受診できないかたも、

もちろん日頃から変わらず来院してくださる患者さまも、気軽にご来院ください^ – ^

そうして、、、今回の患者様は、視野にチラチラ入るできものが気になってご来院。

少し前に上眼瞼にものもらいのような炎症をおこし、治ったあとに、瞼縁にこのようなできもの、(肉芽腫などが鑑別にあがります)ができてしまったようです。

54914248-4E4A-4248-8F33-800D5C909507

これは視野にかかって邪魔ですね!

C3E8CB01-A587-4EC7-8651-18A8BBF9627F

局所麻酔下に炭酸ガスレーザーで焼灼しました。

E5AE6B0F-6EF8-45B9-9312-7A1895D0C1B7

施術直後↑です。

記事の続きを読む

お盆休み、夏休みのあいだに二重に!

とうとう梅雨があけたってききましたよ?!

長い長い夏がやってきますね。

夏休みやお盆休みはダウンタイムがとれる手術がしやすいシーズン到来です。

学生の方も、社会人の方も、普段はなかなか気軽にできない二重の手術もチャレンジしやすいです。

こちらの患者様は、目の開きが重い、という主訴でご来院。

先天性眼瞼下垂症であったり、コンタクトを使用している方におこりやすい眼瞼下垂症ではないのです。

前葉(皮膚、眼輪筋、隔膜)の組織による偽性眼瞼下垂症です。

DB5F601F-9D55-4310-90BC-4A4B7953D690

挙筋前転術で、挙筋腱膜と前葉を連動させることで開瞼のしやすさと、二重ラインの作成を行いました。

術後一週間、抜糸直後の写真です。

F194888C-BEEF-4759-9585-348249CBFDE4

術後9か月経過しました。

F6B92F3C-E573-4117-AD9D-79E56C2D44BB

経過中に右上眼瞼がアレルギーで腫れて、ラインが不整になったりトラブルもありましたが、だいぶ軽快しました。

記事の続きを読む

ルメッカ(IPL)でシミ、そばかすケア

· 症例, 美容外科・美容皮膚科 / Cosmetics · No Comments · Eri Iritani

 

真夏日がやってきた!

夏、といえば、紫外線。

紫外線、といえば、日焼け。

日焼け、といえば、、、シミが増えるー!涙

この時期の私は「ドラキュラみたいに夜だけ活動したい派」を主張してます。

 

さて、そんなこんなで できてしまったシミ、そばかす、、、なんとかしたい!

当院のフォトフェイシャル(IPL)、ルメッカの施術をうけた患者様です。

59711379-149B-4220-9C6B-846242FF8E15

施術当日から、シミやそばかすに反応して、茶褐色の痂皮ができました。

こちらは1週間から10日かけて徐々に脱落してゆきます。

メイクは当日からできますが、念のため、あまり、人前に出る時ではない時期におすすめしてます。

痂皮がとれてくると、肌のトーンが明るくなったのがわかりますね!

ここまでゴッソリとれると満足度があがります!

ルメッカのあとも、美白ケアとしてしっかり日焼け止めをしてください!!

【注意点】

色素沈着、熱傷のリスク、再発、濃くなる、肝斑の増強、など

記事の続きを読む

副乳の症例です

· 形成外科 / Plasticsurgery, 症例 · No Comments · Eri Iritani

脂肪腫や粉瘤など、皮膚腫瘍の患者様は連日たくさんいらっしゃるのですが、今回は両側の副乳の症例です。

6D8CCA46-207E-4F66-A19B-22C2A9797C39

副乳は、通常左右ひとつずつある乳房以外にできる乳房に似た組織です。

脇の下から鼠径部にあるミルクラインにできます。

進化の過程でわれわれ人類は左右一対だけの乳房のみになりましたが、哺乳類は何箇所も乳房がありますよね?

本来退化して消えていったはずの乳房組織の遺残と言われています。

残り方もさまざまで、触るとしこりを感じる程度のかたもいれば、しっかり乳首に似た組織が残る方もいらっしゃいます。

乳腺組織の遺残がある場合は、生理の周期や妊娠出産を契機に膨らんできます。

自然に消えることはないのでなんらかの外科的処置が必要となります。

今回の患者様は皮下に触知する乳腺組織はごく少量、乳首様組織の遺残があるケースでした。

両側とも脇の下にあり、紡錘状に、皮下の乳腺組織とともに、摘出いたしました。

ACC68A0B-B164-4D18-92DC-00A79832B3FC

サイズが巨大である場合や、乳腺組織が多量である場合は総合病院を紹介となります。

脇の下だけではなく、お腹や鼠径部にできている腫瘍、気になることがありましたらご相談ください!

【注意事項】

アレルギー、傷跡、再発、腫れ、内出血、など

記事の続きを読む

顎ヒアルロン酸の追加注入

· 症例, 美容外科・美容皮膚科 / Cosmetics · No Comments · Eri Iritani

前回、顎にヒアルロン酸を注入した男性患者様。

初回なので控えめに1.3mlで終えました。

そうして、、、1週間経過して、これなら安心していける!と思っていただけ、、、2回目の追加注入で1.0ml追加しました。

2E01A0A2-5741-4918-B187-A28D89E437D1 69DDBAAE-6E09-4976-8CC1-A4DEEDBF5E94

そうしてそうして、、、、、とうとう3回目の追加注入!

今回は1.0mlですので、3回を合計すると3.3mlのヒアルロン酸製剤が注入されています。

 

27F36018-C0BE-49D0-A593-E341C7B51DF0

比べてみると、下顎角部からオトガイ部へのラインがはっきりしましたね!

3CDE7E52-DC46-4D23-B63F-25964CE4D46D

側面像でも、明らかに下顔面のバランスが整い、口唇が閉じやすくなったようにみえます。

記事の続きを読む

男性にもおすすめ顎ヒアルロン酸

· 症例, 美容外科・美容皮膚科 / Cosmetics · No Comments · Eri Iritani

皆様、ゴールデンウィークの疲れがどどっとでたり、新生活がスタートしたかたは、緊張の糸が切れるのでしょうか?!

この時期は、口唇ヘルペスや粉瘤が感染したりする患者様が増えますね。

五月病という単語がでてくるのも納得。

私も梅雨に向けて、くせ毛をどうにかせねばで憂鬱〜。

さて、、、!

日本人は下顎が小さい、または低形成気味な方が多いです。遺伝要因もありますが、現代人の食生活の変化も一因です。

今回は、男性に下顎にヒアルロン酸を注入した症例です。

3BA1283D-2E9C-469F-B4AE-ED9D5A066F73

レントゲン写真は撮影していませんが

下顎骨の形状に左右差もありますね。

FDD7832D-DB17-45DD-B0D2-3337E513458D

特に、右側はオトガイ筋の収縮も強く、シワがみられます。

ヒアルロン酸注入をすると、口が閉じやすくなり、オトガイ筋の収縮も減ります。

32F4CBA6-9A41-4B74-AA10-7D48B58C7BE7 5E01643F-3066-4A40-8F1A-576383D05956

横顔でも顎の突出度、長さの変化がわかりますね。

今回はヒアルロン酸1.3mlでの変化でした。

まだまだ注入して変化させていきたいですが、、ご本人様のご希望で、、、初回なので一旦、ストップ!!

次回は、下顎の形状で、いくつか大切なポイントとなるところに注入していきますので、楽しみにしていてください!

【注意点】

腫れ、内出血、左右差、アレルギー、しこり、血管閉塞など