お問い合わせ: (03) 5479-3388
田町駅徒歩5分の皮膚科・形成外科・美容外科 芝浦B.クリニック Web Site

東京皮膚科・形成外科 奥野公成 超皮膚科学

【皮膚科専門医による施術】目の下のしわを消す

【皮膚科専門医による施術】目の下のしわを消す

· 奥野公成 · NEW, しわ · 【皮膚科専門医による施術】目の下のしわを消す はコメントを受け付けていません。 · Kosei Okuno

今回は目の下のしわに対するボトックス注射治療についてお話し致します。

目周りは年齢を最も感じやすい部位です。

逆に言えばこの部位のしわが減れば若々しい印象になります。

目周りは、皮膚が薄い上に乾燥しやすく動きが多いのでしわが刻まれやすいのです。

目の下のしわに対する治療は主にボトックス(筋肉の動きを弱める言わば『薬』です)の注入治療とヒアルロン酸(要はしわの底上げ盛り上げゲルです)の注入治療を行うことが多いです。

その他だとPRP(platelet rich plasma 多血小板血漿;要は採血した自分の血の一部をしわ部位に注射する血の引越し注射です)の注入治療を行っています。

くまもなく軽度のしわの場合はボトックスを行うことが多いです。

これが目周りでは入門編の鉄板注入治療となります。

軽度のしわに安くそして広く効きます。

ボトックスの効果は数日後から出始め、注入して2~3週間後にピークとなりその後ゆっくり効果が落ちていき3~4か月でほぼ切れます。

副作用は稀に内出血、そして目の下内側から中央の部位の注入で特徴的ですが表情が乏しくなる方が稀にいます。

内出血は出ても1~2週間で目立たなくなり、表情の乏しさは1か月ほどで目立たなくなります。

内出血は化粧で隠せます。

 

今回、目の下のしわの左右差を気にされている20代後半の女性にボトックスの注入治療を行いました。

この方は目に力を入れると右目の下にしわが出ます。

両目の下のしわの左右差を気にされていたのだと思います。

右目の下のみにボトックスを2.5単位注入致しました。当院だと1万円ほどの料金です。

 

ボトックス注入前(順に1番目の写真は平然とした顔、2番目の写真と3番目の写真は目に力を入れて目の下にしわを作った顔です)

ボトックス注入直後(しわ部位である右目の下が少し膨らんでいます。淡い赤みは僕がガーゼでおさえたからです。)

ボトックス注入1週間後(目に力を入れてもしわがほぼ出なくなりました)

ボトックス注入2週間後(右目の下のしわがさらに目立たなくなりました)

 

 

ボトックス注入前と注入2週間後の写真を並べてみます。

注入2週間後の写真は注入前より目尻のしわが強いです。そして、見えにくいですが2週間後の写真の方が法令線も深いです。注入して目尻のしわや法令線が深くなったわけではありません。

ということは2週間後の写真の方が目周りの筋肉に力を入れた状態で撮られています。

筋肉に力を入れればどのしわも深く現れます。

それなのに右目の下のしわは注入前より2週間後の方が少ないです。

つまり2週間後の撮影時の方が顔全体の筋肉に力を入れているのに目の下のしわが少なくなっているのです。

本来なら目の下のしわも目尻などと同様に注入前より強く出ているはずです。

ゆえに右目の下のしわに注入したボトックスが明らかに効いていると言えるでしょう。

一方で、注意深い方は気付いておられると思いますが注入2週間後の涙袋は少し小さくなっています。

涙袋は眼輪筋の収縮により起こるので、今回のように眼輪筋の一部にボトックスをうつと涙袋が少し小さくなりえます。

この方は20代後半と若い方なので涙袋の変化が大分分かりました。

しかし、通常しわ治療でボトックスを行う方は30代以上の方なので涙袋も今回の女性よりかなり小さく、ボトックス注入による涙袋の影響はかなり少ないと思います。

一般に涙袋は年齢とともに小さくなります。

しわの話に戻りますが、たったこれだけの治療ですが、化粧品を1兆円分買って使っても出せない効果だと思います。

この治療はしわが深くなる予防にもなっていますしコスパがとてもよい治療と言えます。

未治療の方と治療を継続した方では、5年後くらいに相当しわに差が出ているのではないでしょうか。

以上、目の下しわのボトックス注射の話を致しました。

 

 

余談

先日鬼滅の刃を映画館で見てきました!

よもやよもやですが、40代中年おやじが少し泣いてしまいました。

(映画には出てきてませんが僕の推しは継国縁壱です。)

皆さんはこの作品から何を読み取りましたか?

原作は様々な兄弟愛が出てきます。

兄と弟、姉と妹、兄と妹、姉と妹。

作者は自分の兄弟に強い思い入れを持っている方か、ひとりっ子の方なのではと考えました。

鬼滅の作者は30代の女性と噂されています。

日本文化や歴史に詳しい慈悲深い方と思います。

バトル系漫画に女性のやさしさや切なさを吹き込んだ作品と思いますが、この方が途中から強く書きたかったのは人間という生き物の深みだったのではないでしょうか。

鬼を通してそれを示す。

やさしいだけでも人間ではなく、正義感があるだけでも人間ではない。

ノアの箱船は動物も雄と雌のペアでないと乗り込めなかったようですが、同時に善も悪と、喜びも悲しみと、希望も絶望となど生き物以外もペアでないと乗り込めなかったようです。

だから人間は色々なものを持ち合わせています。

ある意味鬼の方が人間臭い部分を持ち合わせているのかもしれません。

この作品を見て、男の生き様も女性から教えてもらう時代になったなと感じました。

患者さんから教えてもらった会津の無限城・大川荘にいつか泊まり、よい夢を見たいものです。