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にきびをCO2レーザーで焼く治療はなぜか人気がある。

にきびをCO2レーザーで焼く治療はなぜか人気がある。

· 奥野公成 · NEW, にきび · にきびをCO2レーザーで焼く治療はなぜか人気がある。 はコメントを受け付けていません。 · Kosei Okuno

回はにきび治療について述べたいと思います。

当院で行っているにきび治療には飲み薬、塗り薬、ケミカルピーリング、光治療、アグネス等の治療があります。

この中でアグネスによる治療については以前のブログ記事で述べました。

今回は今まで述べてこなかったCO2レーザーでにきびを焼く治療についてお伝え致します。

この治療はにきび中央をCO2レーザーで焼き、中身を絞ったあと再度焼くだけの治療です。アグネスに近いです。

短時間で終わるのと強い痛みが無いことから頑張れば無麻酔で耐えられると思いますが、麻酔注射をお勧めします。

赤く膨らんだにきびや白い膿で膨らんだにきびがよい適応です。盛り上がりがかなり減るからです。

料金一粒千円(税抜き)で行っています。

副作用はにきびの赤みが一時的に強くなること、焼いた点から液が数日は出ること、極めて稀にあとが残る可能性があることです。

ごくわずかですが傷から液が出るので数日は抗生物質軟膏を塗ることをお勧めしています。

テープについては睡眠時のみ数日間行っていただければ大丈夫です。

 

この治療のメリットは以下になります。

第一に盛り上がりを平坦にする即効性があります。ですからデートや結婚式などイベントが近い方に非常に好まれます。

塗り薬や飲み薬をかなり長期間使っていた方が試しにこの治療を行うとファンになることが多いです。

気になるにきびを集中攻撃されてスカッとするのでしょう。

第二のメリットは患者さん自身の手間・副作用が少ないことです。

とてもシンプルな治療なのです。

クリニックに来て身を任すだけです。

飲み薬や塗り薬は毎日行わないといけませんし、飲み薬については体内部の副作用リスクもゼロではありません。

内服抗生物質については耐性菌が出現する問題もありえます。

第三のメリットは当たり所が絶妙であればにきびが再発しない可能性があることです。

この点についてはアグネスと共通しています。

第四のメリットは第二と少し重なるのですが、背中など薬を毎日塗りにくい場所で効果を得やすいことです。

なぜなら毎日背中のにきびにきちんと几帳面に薬を塗れる方はかなり少ないからです。

 

一方デメリットは以下になります。

第一に傷跡が残る可能性が極めて低いとは言えゼロではないことです。神様ではなく人間の手で焼く治療ですから。ただ、あとが残ったと言ってきた方に会ったことはありません。アグネスは即効性は無いですが皮膚の奥だけ焼くので傷跡はさらに残りにくいです。

第二に自費の料金がかかることです。

第三に数日間軟膏・テープ処置が必要なことです。テープは睡眠中だけでよいと思いますが。

 

では手順の写真をお示し致します。

使うレーザーは普通のCO2レーザーです。当院ではエスプリという機械を使っています。

 

20代女性の方の背中にきび拡大写真です。手で触れるとポコッと盛り上がっています。

 

一生懸命焼きます。

 

にきび中央に穴が開きました。写真をよく見ると分かります。

 

にきびの中身を絞るために専用の金属棒で押します。

 

焼いた穴から白いものが出てきました。膿と脂が混じったものです。

 

棒をずらすとにきびの盛り上がりがなくなっています。

 

棒の穴の中には白い物質がたくさん詰まっています。汚いものがとれました。

大量に出ると患者さんも喜ばれます。

 

にきびが平坦になりました。

 

ダメ押しでもう一発焼きました。

 

抗生物質の軟膏を塗って。

 

テープを貼り終了です。

 

1週間後の状態です。赤みと膨らみがかなり取れています。

 

シンプルですが、この治療はご好評をいただいております。

穴を開けて中身を出すことにより切開排膿と同様の効果が出ることに加え、脂腺や毛穴詰まりなどにきびの引き金になる絶妙な部位に当たればにきびができる構造そのものが破壊されるのだと思います。

切開排膿と同様の効果とは、身体に吸収されない液体空間が無くなるということと、薬の行きわたらないその液体空間がなくなるということです。

にきび菌は酸素を非常に嫌うので穴を開けて酸素に触れさせることで菌が繁殖しにくくもなります。

塗り薬、飲み薬を中心とした普通の王道皮膚科治療とは違いやや裏メニュー的な治療ですが、即効性のあるこの治療のファンはとても多いです。

現代人、特に若い方は時間が無いのかもしれません。

一度この治療を受けた後、他の部位にできたにきびも焼きに来る方が多いです。

 

 

話は変わりますが、先日NHKの『100分de名著』という番組でドイツの作家ミヒャエル・エンデの『モモ』という本が特集されていました。

20数年前いとこにあげた『モモ』が次にいとこの家へ行ったとき小学校の学級文庫送りになっていました。

ちょっと悲しかったです。

果たして僕の『モモ』がいとこに読まれたのかどうか今でも気になります。

今思えば、もしかしたら僕が「灰色の男」であり、彼女の時間泥棒だったのかもしれません。