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東京皮膚科・形成外科 入谷 英里ブログ

切開ハムラ法②適応を選ぶ重要性

切開ハムラ法②適応を選ぶ重要性

やっと長ーい夏休みがおわり、、9月に入りましたねー!

台風10号の行方には日本全国、惑わされっぱなしでしたね。

かくいうわたしも、、、

旅行にいけないか?

いけるけど帰ってこられないか?

それより美容皮膚科学会(名古屋)どうなるの?!

と ドキドキヒヤヒヤの連続でした、、、。

結局、旅行に影響なくすごせて、学会は参加できませんでしたが、ビデオ発表なる手法で発表でしたので ほっと一息ついてるとこです。

キッズも小学校がはじまったので、夏休みパーリィタイムだった日々からリズムを はやく戻していきたいとこです。

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さて、こちらの症例のようにげっそり顔の方

(negative vector orbit)の切開ハムラ法、術中にどうなっていたかみてみましょう!

 

※血が苦手な方は ここでお戻り下さい。


局所麻酔下に睫毛下のラインで皮膚切開をし、皮下(眼輪筋上)で剥離をしていきます。

この剥離操作、当院では極力、出血しない機械を使いますので、この剥離作業が非常にストレス少なく行えます。

眼窩隔膜まで同定できたら、必要なぶんだけ眼窩脂肪を摘除します。

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術前の予想通り、こちらの患者様、眼窩脂肪はあまり多くはないのです。

(眼窩脂肪が多いかたはここで、しっかり摘除します。)

そうして、残された眼窩脂肪を下方へとひきだします。

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目の下の黒い影、凹みをつくる原因となる靭帯を剥離し、ひきだした眼窩脂肪を骨膜上に固定します。

このひっぱりかたが強すぎると、術後に違和感を感じるそうで、よい具合に調整しています。

(このあとバランスをみて、必要あれば眼輪筋を重ねて縫縮して涙袋を形成することもあります。)

眼輪筋皮弁を作成し、外眼角の靭帯に固定して、外反を防ぎます。

あとはいつも通り、皮膚縫合をします。

では、術後の経過をみてみましょう!

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術直後は傷も赤みが強く痛々しいです。

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どうしても麻酔の影響で術直後はやや外反します。

時間経過がたつと軽快します。

術後1週間、抜糸時の写真です。

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暗紫色の内出血はあまりでなくて、黄色の内出血が主にみられたそうです、

抜糸ころには目立ちにくくなってきましたね!

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1ヶ月もたつと大体の腫れはひいてきます。

この頃も、目の下を触るとコリコリした皮下のかたまり?を感じると思います。

これがひきだして固定した眼窩脂肪です。

2ヶ月もすぎると馴染んできます。

患者様より、術後のお写真をいただきました!

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あまりド派手な内出血はないですね!

腫れがあるうちはまだまだ手術の結果について評価はしにくいです。

わたしの患者様は年齢層が高いので、高血圧や抗凝固剤を内服している比率が高いです。

こうして比べると、健康な40代の患者様ではかなり内出血を少なくできますね!

最後に、、、やはりnegative vector orbitタイプのかたにはハムラ法は非常に相性がよいですね!

次は、、、時間ができたら、高齢者の場合の目の下たるみとり手術について、日頃から気にしていることについても書いていきたいです。

【注意点】腫れ、内出血、左右差、兎眼、神経損傷、傷跡、外眼筋麻痺など