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シミ取りのレーザー治療(品川院では)

· しみ, 美容医療の機器 · No Comments

季節が夏から秋に移るとシミで悩まれる方が増えてくるかと思います。

今回は品川院のシミレーザー治療(日本製のQスイッチルビーレーザーIB101)についてお伝えしたいと思います。

シミ治療は、顔の清潔感が断然上がるコストパフォーマンスの高い治療です。

IB1011250[1]

銀座院にあるM22の回でお話ししましたが、大概のシミにおいてレーザー治療は最も効果に「切れ」のある治療となります。

私は通常シミの数がかなり少ない方や、たくさんシミがあっても大きなシミだけよくなればよいという方にはレーザー治療を勧めることが多いです。

一方、細かいシミがたくさんある方や、照射後に何も貼れないという方、シミ以外に赤みや小じわなども気になるという方は銀座院のM22、品川院のePlus(我々は治療名トリニティで呼ぶことが多いです)などの光治療機(IPL)をお勧めしています。

また、銀座院のPicowayもIB101と同様シミや刺青を治療するレーザーです。

 

レーザーとは一言で言いますと、人工的に作った、「強いほぼ一種類の光」です。

軍隊の行進のように力強く歩調を合わせまっすぐ進むイメージの光です。

皮膚の中の黒い部分だけをミクロの世界で燃やしてしまう機械です。

ですからごく軽いやけどが起こります。

レーザー照射機とシミの、例えのイメージとしましては、人工衛星のような宇宙船から光が出て、地球の地表にある黒い屋根の家一軒だけを燃やす感じかと思います。

家一軒がシミだと思ってください。皮膚の細胞は顕微鏡で見るとたくさん見えますが、黒い色(シミの色の元であるメラニン)をもっている細胞は一部です。

ここで一番ポイントなのは、この光は、隣の家を燃やさないでその家一軒だけ焼いている(焼ける)のです。

現実の細胞レベルでは熱や衝撃波(爆風みたいなもの)で黒い色の周りの細胞も多少の影響を受けますが。

広く深く焼くなら何の道具でも焼くことができます。

レーザーとは、ミクロの世界の人間の目に見えない細かい物体を、ピンポイントで焼ける高性能機械なのです。漫画のゴルゴ(デューク東郷)みたいに遠くから狙った相手を撃つ有能な狙撃兵です。

 

ちなみに、ルビーとは宝石のルビーで、レーザー光を発振する物質にルビーが備えられています。

レーザー光の生体への作用は、生体の構成要素(しみの元になるメラニンなどの茶色)がレーザー光を吸収して熱変換されることから起こります。

日中に黒い服を着て外に出ると服が熱くなるのと同じです。

QスイッチのQはqualityのQで、強くため込んだ光を一瞬の短時間で強く光を放つ装置です。

この装置がついているレーザーは、皮膚の中の焼きたいところだけを焼き、余計な部位をやけどで破壊せず済みます。アリ一匹を退治するのに、ミサイルは要りません。ステーキを強火一瞬で焼けば、肉の中は焦げず、外しか焼けないのとも似ています。

下表に見えますように、ルビーレーザーの波長は694nmなので、コラーゲン組織やヘモグロビンにはほとんど吸収されずメラニン色素顆粒に対して吸収が高いので、メラニン性皮膚色素疾患の治療には適した波長です。焼きたいものだけ焼けるということです。

ただ、当院のルビーレーザーは、一発の照射時間幅が20nsであり、この焼き時間が真皮メラノサイトや刺青粒子を破壊するのに最もちょうどよいという説もあります。

また、当院のルビーレーザーのメリットとして、5mmのスポットサイズなので、そこそこ広い範囲のシミを一発で治療することができます。

品川院の私の席の後ろに貼ってある症例写真をお示しします。
DSCF1194
シミにレーザーを照射した後は、茶色の部位が軽いやけど状になりますので、一週間は軟膏処置を必要とします。
通常照射時には軽く輪ゴムではじかれたような痛みがありますが、当院では麻酔テープをほとんどの方に貼っているので、この痛みはかなり軽減されます。冷やすだけの方もいます。
照射部位には、透明な保護テープを貼っていますので、上からメイクも可能です(「シミレーザー照射後処置」のブログも参考になさってみてください)。
反応がよいと、下記の写真のように照射した部位に一致して細かいカサブタが数日くらいできます。無理にこすってとらないようにしてください。早くとるとその後色素沈着(PIH)が出る確率が上がります。
DSCF1047修正
下記の方は銀座院のQスイッチレーザーを照射した方ですが、品川院のQスイッチレーザーでも経過は一緒です。
レーザー照射後の経過の流れです。上から照射前、照射1週間後、照射半年後です。照射一週間後には薄いかさぶたができています。照射半年後には照射前より大分しみが薄くなっています。
 

炎症後色素沈着(PIH)は、一部の方に照射2か月後以内に起きる一過性の色素沈着です。途中経過で一旦濃くなっているだけですので、驚かないでください。放っといてもなくなりますので。
そのため、私はレーザー照射後にシミの取り残しがあるか判定するのに、半年は必要と話しています。
レーザー照射による時折の副作用はこの炎症後色素沈着がほぼ全てです。
 なお、シミ以外のルビーレーザーの治療においては、太田母斑、外傷性色素沈着(怪我による刺青)、扁平母斑、異所性蒙古斑には保険適応があります。
個人的に私はシミのレーザー治療はほとんどの方に効果が出て、照射時間も正味5分くらいで短く、かなり好きな治療なのですが、照射後一週間何かを貼らないといけなかったり、一部の方が炎症後色素沈着で一時だけ色素が濃くなるので、効果の「切れ」とのバランスでご検討いただくとよいかと思います。
その二点を望まない方はトリニティ(品川院) または M22(銀座院)をお勧め致します。
 ちなみに、品川院でレーザー治療の料金は、1cm大のシミで約8千円になります。
シミの治療は、厚さ2mmの皮膚の中の闘いなのかもしれません。