物質が頻繁に皮膚に触れ、皮膚から吸収されることで生じるかゆみやヒリヒリ感を伴う湿疹(いわゆる「かぶれ」)のことをアレルギー性接触皮膚炎といいます。
この皮膚炎は、特定の物質(アレルゲン)が皮膚に触れた後、体がアレルギー反応を起こす体質になり(この状態を「感作される」と言います)、再度そのアレルゲンに触れることによって引き起こされる皮膚炎をいいます。また人によってアレルゲンは異なります。
現代社会では通常生活で繰り返し種々のアレルゲンが皮膚から吸収される機会があります。いつまでも、皮膚の赤みが続いたり、茶色く変色したり、治療をしているのに治らない時には身近に原因があるかもしれあいと考えることも必要で、憎悪因子となっているアレルゲンを見つけることが大切です。
佐藤製薬株式会社サイト「パッチテストをお受けになる患者様へ」参照
皮膚炎の原因として皮膚に接触する化学物質、日用品、化粧品、薬剤、歯科金属、食物などが関係していないかどうかを調べる検査です。
パッチテストは背部等に種々のアレルゲンを貼り、以下のようなスケジュールにて経時的に反応を観察し、皮膚炎と何らかのアレルゲンが関係しているかを確認します。
本来は皮膚炎が治ってから原因確認を目的にパッチテストを行いますが、なかなか治らない皮膚炎の患者様に実施することもあります。
パッチテストで思いがけないアレルゲンに対する反応が判明することもあります。ご自身の生活で注意すべきものを明確にすることができますので、今後の皮膚炎予防にもつながります。
ネックレスやピアスで肌がかぶれたり、主婦湿疹がひどい、カラーリングすると肌荒れするなどの症状がある人は検査することでどのアレルギー物質が体に影響を与えているのか分かる可能性があります。
アレルギー物質を特定し、除去することによって症状を軽減、治療できることもあります。
- ニッケル合金、ニッケルメッキ、歯科用合金、染料、時計、塗料、チャック、コインなどの金属\
- つや出し、化粧品、外用剤、日焼け止め、石鹸などの油脂
- 外用剤の抗生物質
- セメント、なめし剤、クロムメッキ、歯科用合金、革製品(靴、ブーツ、グローブ)、染料などの金属
- 外用剤の局所麻酔剤
- 食品、キャンドル、香水、トイレットペーパー、化粧品、外用剤、石鹸などの香料
- インク、ニス、塗料、染料、ワックス、化粧品、接着剤などの樹脂
- 食品、石鹸、化粧品、外用剤などの防腐剤
- 香料、外用剤、ソフトドリンク、化粧品、接着剤、日焼け止めなどの樹脂
- 貴金属、電子部品、歯科用金属などの金属
- セメント、インク、絵具、鍵、ファスナー、エナメルなどの金属
- ゴム・革製品(靴、ハンドバック、時計のベルト、帽子、ベルトなど)、接着剤などの樹脂
- 接着剤、コーティング剤などの樹脂
- ゴム製品(ブーツ、靴、ゴーグル、イヤホン、医療用手袋など)のゴム硬化剤
- 黒色のゴム製品(タイヤ、ベルト、マスク、ホース、手袋、ゴーグルなど)のゴム老化防止材
- 外国製化粧品、洗い流すタイプのシャンプー・リンス、工業用防腐剤などの防腐剤
- 毛染め・織物・毛皮などの染料、インク、ヘナタトゥなどの染料
- 衣類の仕上げ剤、接着剤、防腐剤、塗料などの防腐剤
- ワクチン、点眼液、ソフトコンタクトレンズの洗浄剤などの水銀化合物
を検査する事が出来ます。
アレルギーパッチテストは保険診療でございます。
料金は3割負担で約¥6,600です。